「デスケーラー」は、熱交換器などの内側にできる「スケール」と呼ばれる汚れを除去するための薬品です。なお、スケールというのは、主に水に含まれるカルシウムやマグネシウムからなる硫酸塩や炭酸塩、ケイ酸塩などからなる固形物のことを指し示す言葉です。これらは、熱交換器やポンプ、ボイラーなど、私たちの生活に欠かせない身近なものの内表面に知らず知らずのうちに蓄積します。そのため、「デスケーラー」は私たちの生活を快適なものに保つのに実は欠かせない存在なのです。
そんなデスケーラーが近年目覚ましい進歩を遂げているのをご存知ですか。従来一般的に行われていた化学洗浄では、洗浄時機器内部のステンレス表面の不動態皮膜まで剥離してしまうのが一般的でした。そのため、洗浄した後に金属表面をトリートメント剤で処理し、皮膜を再形成する必要がありました。このトリートメント作業が金属腐食が少ないデスケーラーが近年開発されたことにより不要になったのです。
これにより作業に要する時間が大きく短縮されました。更に、デスケーラーの安全性も近年目覚ましい進歩を遂げていると言われています。生分解性のものが主流となっており、万が一皮膚に付着してしまっても簡単に水洗いで除去できる優れものです。これまで危険を感じることが多かった作業者が安全に使用できるものに変わりつつあります。
一方で、本来の目的である洗浄力も向上しているため、その観点からも作業性の向上が目覚ましいと言われています。