ヒートポンプとは

ヒートポンプとは、温度の低い場所から高い場所に熱を移動させるシステムをいいます。通常、熱は高温のところから低温のところに移動します。たとえば、沸騰したお湯をコップに入れ、常温の場所に置いておき、時間が経つと、お湯の温度が下がります。これは、お湯が持つ熱が、お湯より温度が低い周りの空気に移動した結果です。ヒートポンプは身近にあります。それは、エアコンです。

エアコンは、冷房時にはより温度の低い空気、暖房時にはより温度の高い空気を送りますが、これはヒートポンプ技術によるものです。これから、その原理を解説します。

外の温度が高い日に冷房をつけると、冷たい空気が部屋に送り込まれます。この原理は、エアコンの内部にあるフロン冷媒というヒートポンプが室内の空気の熱を奪って、その熱を外に排出しているため、部屋の温度が下がるのです。

外の温度が低い日に暖房をつけると、暖かい空気が部屋に送り込まれます。この原理は
、冷房のときとはまったく逆に、エアコンの内部にあるフロン冷媒が、取り込んだ外の空気の熱を奪い、その熱を部屋に放出しているため、部屋の温度が上がるのです。